Paddy風景紀行

明治時代の和魂洋才の心に浸れる、旧岩崎邸

戦国時代の雰囲気に浸りたい時はお城に、江戸時代の雰囲気に染まりたい時は大名屋敷にと、それぞれの時代の雰囲気に包まれたい時にはどんな場所に行けばいいかを知っておくと、旅は楽しくなります。

文明開化を果たした明治時代に思いを馳せるなら、東京では東京都台東区にある旧岩崎邸庭園などはいかがでしょう。

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旧岩崎邸は、元土佐藩士で三菱財閥を築き上げた事業化の岩崎弥太郎に始まる岩崎家が住んでいた邸宅です。現存する建築物の多くは、弥太郎の子で三菱財閥3代目の総帥となった岩崎久弥の時代に建てられたもの。岩崎弥太郎といえば、NHK大河ドラマ『龍馬伝』で香川照之さんが演じて有名になりましたが、『龍馬伝』でもこの邸宅と庭園はロケ地として使用されています。

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洋館はジョサイア・コンドルの設計によって1896年(明治29年)に完成したもの。グローバル化が急速に進んでいた時代らしく、英国風の様式を基調にしながらイスラム風のモチーフが使われていたり、1階と2階とで異なる様式の列柱が使われていたりと、建築学的にも住宅史的にも貴重な建築物だと言えます。

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そして旧岩崎邸が明治時代の雰囲気を味わうのに相応しいのは、世界的様式を用いた洋館に書院造りの和館が結合されていること。明治時代の人々が心に刻んでいた「和魂洋才」の心がそのまま形になっていると言ってもいいのです。

世界の最新の素晴らしさを取り入れながら、日本が培ってきた良き伝統とミックスさせる。そんな心が味わえる場所です。グローバル化がさらに叫ばれている今こそ、落ち着いて意識を整えるには良い場所ではないでしょうか。あなたは、ここでどんな風景を見つけて撮ることができますか?

 

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