東京都心は不夜城のように夜も煌々と明るくて星空なんて見えにくいのですが、実は東京都心にひっそりと2つの天体観測所があります。
その場所は、東京都江東区の越中島です。こんなところに天文台が?

この八角形のレンガ造りのレトロな建物こそが、天体観測所です!
とは言っても、1945年(昭和20年)にアメリカ進駐軍が来てからは使われていませんが、1903年(明治36年)から東京の空を観測し続けた天体観測所なのです。
ちなみに場所は、東京海洋大学の越中島キャンパスの中にあります。正門から入ってすぐ左の林の中にありますよ。

すぐ脇に「東京商船大学旧天体観測所(第一観測台)」の説明板があります。赤道儀室と呼ばれ、内部には東洋一と言われた天体望遠鏡を備え、教育研究に使用されたとのこと。建物は1997年(平成9年)12月に登録有形文化財に指定されたんですって。
ちなみに、この東京海洋大学というのは2003年に東京商船大学と東京水産大学が統合してできた大学です。説明板にある東京商船大学とは、今の東京海洋大学の前身なのです。

で、2つの天体観測所のもう一つは……?
実は、第一観測台のすぐそばにあります。2階建ての第一観測台に比べ、第二観測台は平屋建てになっています。第一観測所は「赤道儀室」と呼ばれたのに対し、第二観測台は子午線方向にだけ動く望遠鏡が置かれていたため「子午儀室」と呼ばれていたんだそうです。
明治・大正の星空を見上げていたロマンあふれる建物。晴れている日は木漏れ日も気持ちよく写ります。ぜひPaddyに撮ってみてはいかがでしょう。