Paddy風景紀行

世界遺産の松原にこっそり建つ「日本初」の小さな灯台

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静岡県静岡市にある三保の松原は、富士山とともにユネスコの世界文化遺産に登録されてから急激に観光客が増えた景勝地。清水区の三保半島にあり、日本三大松原の一つに数えられる広大な松原の背景に富士山が美しく見えることで知られ、羽衣伝説の松があったり、『暴れん坊将軍』のオープニングで使われたりと有名です。

三保の松原に観光に行くと、ちょっと浜辺に出てみて富士山を見たり羽衣の松を見たりしただけですぐに三保を去ってしまうという観光客も多いですが、せっかく三保に来たのですから、ある「日本初のあるモノ」を見つけに行きませんか?

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日本初のあるモノとは何かと言うと、これ。なんだかかわいらしい、小さな白亜の灯台ですが……。

これは清水灯台という灯台。地元では三保灯台と呼ばれています。

何が日本初なのかというと、1912年(明治45年)に建造された、日本初の鉄筋コンクリート造灯台なのです。日本各地の灯台建築技術はこの清水灯台で確立されたと言っても過言ではなく、歴史文化的意義も高いということで海上保安庁からAランクの保存灯台に指定されています。

保存灯台というのは、現役の灯台の中でも特に歴史的意義や文化的価値の高く保存に努めている灯台のことで、価値の高い順にA〜Dランクに格付けされ、最高ランクのAランクの灯台は全国に23基あります。清水灯台はその23基のうちの一つである貴重な灯台なのです。

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灯台というと円柱型のものをイメージしがちですが、清水灯台はよく見ると八角形。世界七不思議の一つに数えられる「アレクサンドリアの大灯台」も八角形であったと言われているので、デザイン的にもいろんな思いを馳せることができます。

駿河湾に突き出た三保半島には、世界遺産で有名になった三保の松原だけではなく、清水灯台のようにいろいろと隠れた見所があります。あなたはどんな風景に出会えることができますか?

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